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2016年9月2日金曜日

電子書籍の表紙を作った06 自分のデザインを評価してもらう

※最初から読みたい方は:電子書籍の表紙からどうぞ

前回で電子書籍の表紙が完成しました。無事にamazonで販売されはじめ、IT部門の2位まで一気に上がっているのを見たときは爽快でした。自分の作った表紙がAmazonランキングに登場するとは、今まで想像したこともなかったので純粋に嬉しかったです。



無事、お仕事かんりょう!と言いたいところですが、仕上げた表紙デザインに関してどうもすっきりしないのです。もう一度、表紙を見みてみます。



けっして、悪くはない。限られた時間の中で、できることをやったつもりです。でも、何か違うのです。何か足らない気がするのです。悪い意味で素人くささが抜けてないというか、もう少し良いものになる可能性があるのに、そのパーツがわからない。

そこで、本職のデザイナーさんにアドバイスをもらえないかと考えはじめました。とはいっても、気軽に頼める知り合いもいないし、面識のない人にいきなり聞くのも気が引けます。そういえば、お茶をおごってもらうぐらいの感じで引き受けたんだけど、著者のa-kiが気遣ってくれてデザイン料をくれたんだっけ…有料アドバイスを探してみよう!ということで、普段よく利用しているココナラを覗いてみることにしました。

ココナラは個人間で得意なことをサービスにして売買するサイトです。さすがに、都合よく本職の人は見つからないかなと、それほど期待せずに探しだしたのですが・・・

いたっ!

Ramune Design
現役デザイナーが行き詰った時のお悩み・添削相談します


なんとなくですが、直観でこの人は本職の人だと感じました。サービス説明の画像がカーニング(文字間隔詰め)であること、文章にゆとりがあること、サービス提供者名に遊びがあること、髭に眼鏡であること、どれをとってもプロフェッショナルなデザイナーさんの雰囲気です。

さっそく、見つけたその場で依頼をしてアドバイスを仰ぎます。無理を言って、過去にデザインした作品を見せてもらえないかお願いしたところ、以前作られた本の表紙を見せていただきました。

※ココナラではほとんどの方が匿名で取引されています。

ここで、紹介できないのが残念ですが、美しく合理的な表紙デザインであるのは、素人の私が見てもわかりました。

さっそくRamune Design さんに頂いたアドバイスを見ていきます。
※転載許可いただきました。ありがとうございますっ、ヒゲメガネさん。
1.ビジュアルの扱い
内容に直結しない人物シルエットを使った雰囲気のビジュアルが割と大きいです。
内容を直感的に伝えるビジュアルであれば大きくてもいいのですが、何となく寂しさを紛らわすために入れたビジュアルは基本文字より目立たせません。グラデーションもいたずらに可読性を落とすだけであれば入れない方が良いです。 
2.上部キャッチ
「10年先も〜」のキャッチの10の「0」が線と塗りで表現されていますが、1のセリフ体と合っておらず、そのため「10」が「年先も生き残る〜」というキャッチと分離して見えます。
私は初見で読めませんでした。ご存知かもしれませんが、フォントで作られているゼロはゴシック体であっても縦と横のラインの太さは視差を計算して作られているため太さが違います。今回の場合は通常のフォントを使った方が無難です。 
3.罫線
表紙ではぱっと見で一つのワンビジュアルに見えることが重要です。そのためレイアウトを分けるための罫線はあまり使わない方が無難です。 
4.タイトル文字の大きさと文字詰め
タイトル文字の大きさと文字詰めが中途半端に感じました。特に今回のような呼びかけ、牽引力を求められる場合は文字詰めはきつめの方が勢いを感じます。 
5.読めるのはタイトルだけで良い
アマゾンのサムネで全ての文字を読ませようとするのは不可能であるばかりか、タイトル文字すら目に飛び込んでこないとストレスを感じます。読ませるのはタイトルだけのつもりで良いと思います。

このアドバイスはお願いしてから1日で返ってきたものですが、最初に読んだときに驚きました。というのも、指摘してもらった部分全てが最後まで迷っていたことだったからです。

アドバイス全体から読み取れるのは、最後の調整の段階で目立たせるべきものを忘れて、雰囲気でごまかそうとしていたことでした。目的を明確にして、それを実現するために作る行為がデザインだと前回の記事で書きました。ところが、知識レベルではわかっていても、実際にやってみると出来てなかったわけです。

アドバイスをいただいた際に修正図案もいただきました。もう一度、自分の作ったものと照らし合わせつつ、改善したのが↓です。文字の配置や大きさ、文字間隔を変えただけですが、印象がかなり変わりました。ちゃんとタイトルが目立ち、全体が引き締まって見えます。見た目と機能性が同時に上がりました。



↓比較用:古い表紙




この後、改良した表紙の印象があまりにも良かったので、著者のa-kiさんにお願いして表紙を入れ替えていただきました。今、Amazonで表示されているのは改善版の表紙です。

気楽に受けた電子書籍の表紙でしたが、蓋を開けてみたら自分のデザイン力の問題点を見直す良い機会になりました。私がデザインをするのは、主に個人で作るWEBサイトです。基本はひとりでつくりますので、ビジュアル的なデザインには時間をかけません(相対的に優先順位が低いので)。ですから、楽しい部分ではありますが、やりだすと時間をとってしまうので敬遠してきたのですよね。

ところが、今回、こういった形でデザインに向き合うことになって、久しぶりに楽しくて苦しい時間をすごくことができました。たしか、学生のころ、こういうことを仕事にしたいと考えていんだっけ。今後も、仕事としてデザインだけを請け負うことはないかもしれませんが、やってみたいことがでてきたら迷わずデザインにも時間をかけて楽しもうと思います。

以上、電子書籍の表紙をつくった話でした。最後になりましたが、著者のa-kiさんには実績もないのにお仕事言う形で声をかけていただいたこと、時間を割いて諸々意見交換していただことなど感謝申し上げます。また、本書を読んで後書きで書かれているように、WEBサイトを通してミームを運ぶ人が増えることを願います。



>通して読む方はこちらから:電子書籍の表紙





2016年8月31日水曜日

電子書籍の表紙を作った05 デザインとアートと最終稿

デザインとアートの違いって何でしょうか?明確に答えるのが難しい問いかけですが、何かしらデザイン・創作する人にとっては大切な命題ですよね。デザインもアートも何かを創りだすという点では同じかもしれません。ですが、’わたし’はデザインとアートを次のように区別しています。

アートは、感じたことを表現すること
心の中に湧き上がってきたモヤッとした感情を、別の形にするのがアートです。ですから、出来上がるものは絵でも映像でも音楽でも何でもいいのです。出来上がったものに共感されることはっても、評価しなければならないものではないです。

デザインは、目的に沿ったものを作ること
目的があって作るものです。チラシの目的は商品・サービスを売ることですし、家なら生活に合わせた安全な場所を作ることになるでしょう。成果物は、目的に沿っているか評価しないといけません。

これをふまえて考えると、電子書籍の表紙は間違いなくデザインされるべきもので、自分のフィーリングを表現するものではありません。アートとデザインを混同したままノリで作ってるうちに楽しくなって目的を忘れたりすると目も当てられません。さっそく、提出したデザイン案がどうなったか振り返っていきましょう。





クジラデザイン2点
今回のデザインテーマは「信頼・権威」、タイトルにはオーソリティーの文字。ということで、オーソリティー(権威)をイメージ化できないかと考えたときに、頭に浮かんだのがクジラです。他にもライオンや象、リクガメなど強くて安定していそうな動物もいますが、ゆったりと泳いでいるさまがオーソリティーにピッタリだろうということでクジラ押しです。どこかで、「あのクジラの表紙の本がいいよ」と会話されればいいかなと考えていましたが

クジラが意味不明なのでボツになりました。

※著者のa-kiさんにコメントいただきました。

・本稿で「オーソリティーは必ずしも威圧的なものではない」と言っているので、生々しいクジラの絵は似つかわしくない。 
・もう少しかわいいクジラなら印象が違ったが、そもそもクジラの意味が本稿で語られていないのでユーザーからみたら「?」となるはず。


組紐デザイン
上の写真の左下のやつです。この組紐デザインは、内容をイメージ化したものです。この本のコアメッセージは、3つのコンテンツタイプを認識してWEBサイトを作ろうといったことです。ですから、3色の紐をつかって淡路結びをつくり、ギターと合わせた写真を撮りました。淡路結びは継続の意味があり(一度きり=結婚式など)、ギターは著者サイトのテーマがブルースギターであるためです。あとがきなどで、表紙の意味を書いてもらって共感してもらえたらと考えましたが

伝わりにくすぎてボツになりました。

※著者のa-kiさんにコメントいただきました。

・たとえば三つ編みを編み上げる過程のような絵なら良かったかもしれない。 
・ノウハウを出来るだけ一般化するためにギターサイトであることは本稿で出来る限り触れないようにしていた。「ギターサイトだから」という色は付けたくなかった。

ビジネス風デザイン
実は、この案を出した時点ではタイトル・サブタイトル・帯メッセージが決まっておらず、おそらく文字数が多くなりそうな雰囲気でした。ですから、ある程度の文字数があっても収まりそうなレイアウトで作成したのがこれです。オーソリティーサイトを作りだしている人✕3(コンテンツタイプ)のイラストを配置し、きっちり感でまとめています。


結果は、ご存知のようにビジネス風が選ばれました。配色に関しては、提案時には赤は作っておらず、著者のWEBサイトの色はどうか?とご要望いただいて追加したものです。サイトがあるなら、まずそこのメインカラーは確認すべきでした。ここから文字調整や配色の微調整を相談しつつ最終的なデザイン案となりました。

※配色に関しててもコメントいただきました。後から差し替えでできるのは電子書籍のいいところですね。

最終案の色に関しては、サイトカラーと必ずしも合わせる必要はなかったかなと思っています。改訂版を出す機会があればもう少し考えたいです。





ここで、このページの最初に書いたアートとデザインの話にもどります。ボツになったクジラ・組紐案も一応のデザイン的な思考で作ったつもりですが、提示した時点でまったく伝わらないものになっていました。いわゆるデザインを忘れたアートライクなものになっていました。

表紙は第一印象が重要ですから、著者にも伝わらないものが、読者に伝わるとはおもえません。また、今回の電子書籍は、著者のライフワークでもある内容です。できるかぎり著者のイメージに近いものを作りたいと考えていました。

ということとで、表紙のテーマである「信頼感・権威」をいまいちど思い出し、著者と意見を交換しつつ調整して、上の形となりました。最後のほうは、書体を入れ替えてみたり、色の変更を行ったりと細かい修正が主です。

この後、無事出版され、いろいろな人の協力もありITカテゴリのランキング上位にも顔をだし、聞いた話ではけっこうな売れ行きのようです。表紙の出来がよほど良かったノデショウ!


電子書籍の表紙をはじめて作った話、これでおしまいではありません。もう1記事だけ続きます。次回、電子書籍の表紙を本職のデザイナーさんに評価してもらった話です。



>電子書籍の表紙を作った06 自分のデザインを評価してもらう

>表紙を作った本のレビュー




2016年8月30日火曜日

電子書籍の表紙を作った04 イメージ作り

前回、デザインの軸になる「信頼感・権威」というキーワードが決まったので、それをイメージに落とし込んでいく準備をします。

イメージをかためるために、軽く売り場確認から。今回は電子書籍ですので、主戦場はAmazonのコンピューター・ITカテゴリです。コンピューター・ITといってもブログの書き方から人工知能まで取り扱う範囲が広く激戦区のよう。まずライバルになりそうな本をチェックして感じたことを書き出してみました。

  1. 本のタイトルは短い
  2. タイトルはキーワードで構成されている
  3. シンプルでタイトル主体の表紙
まず、1と2のタイトルが短くキーワードで構成されていることから。例えば以下のようなタイトルのことです。

  • ブログの書き方 1ヶ月で稼ぐ!
  • 文章が上達するコツ
タイトルを構成する言葉が短く伝わりやすいものになっています。Amazon(googleでも)で検索されう可能性のある言葉で構成されています。電子書籍の表紙を作る上では、タイトルを構成する言葉が短いことにメリットがあります。文字を大きくでき、伝えたい言葉を前面にだせるからです。

タイトルや副題で使われている言葉が長すぎないか、置き換えられる短い類語がないかチェックしておくとよさそうです。ただし、電子書籍の場合は、レビューから売れるパターンが多いと思われますので、内容から乖離したような言葉にするのはNGです。内容がいくら良くても、タイトルと書かれていることに乖離があると印象が悪いくなるからです。

3のタイトル主体の表紙は、文字が最も目立っているという意味です。ITカテゴリのこともあり、内容をイラストに置き換えて伝えるのが難しいからでしょうか。「写真のとり方」なら間違いなくカメラが表紙にきますが、今回のキーワードは「信頼感・権威」です。まったく、絵が想像できません。

ただ、今回は他のライバルの本が文字主体であり、その中にイラストがあると目立つのではないか?という仮説のもと、「権威」や本の内容を連想させるイラストを配置する表紙も案としてだしました。7割程度の完成度で著者に確認してもらい、方向性を詰めていきます。



データの作成に関して詳細は省きますが、今回はIllustratorCCを1ヶ月契約して作りました。古いイラレは持ってるのですが、久しぶりに起動したらフォントが読み込めなかったのでCC初体験です。イラストはpublic domainのsvgデータを利用、組紐の写真だけ自分で撮ったものです。

CC便利ですね、特にオンラインでフォントを選べるTypekitを使えるのは、たまにしかデザインデータを使わない私にはありがたいサービスです。ちなみに、Typekitのフォントは契約終了後でもアウトライン化・ラスタライズされていれば、引き続きりようしても権利的に問題はないそうです。※Adobeサポートで確認済み。


>電子書籍の表紙を作った05 デザインとアートと最終稿

>表紙を作った本のレビュー




2016年8月18日木曜日

レビュー:情報サイトでオーソリティーを目指そう!

電子書籍の表紙を作った話をつらつらと書いてる最中ですが、実際にデザインを担当させていただいた本を紹介させていただきます。


この本は、中級者向けに書かれたWEBサイト構築論です。著者のa-kiさんがセミナーでお話されたことを基に書かれています。実は、a-kiさんとは昔からのWEBサイト作成仲間で、その縁でセミナーにも2回ほど参加させていただきました。

その2回のセミナーで印象的だったことがあります。参加者はWEBサイト運営1年~10年以上と、かなり幅がありました。その中で、10年以上経験がある人達からの評価が高かったのです。これはセミナー後の懇親会や参加者のブログを見ていてわかったのですが、冗談交じりで「それ以上、話さないで!」という声がチラホラありました。私もそう感じたひとりです。

個人ででも長らくWEBサイトを運営してると、その人だけが知っている経験知が貯まります。ただ、そういった経験知は言葉にするのが難しいので、経験者同士が話した時だけお互い話が通じるような状態でした。この本は、そういった言葉にしがたい経験知を、フロー・ストック情報と3つのコンテツ型という形で解説してくれています。

書かれていることを実行するのは簡単ではありませんが、サイト作りの道標になりえる内容ですので、気になったら手にとってみてください。

以下、読んだ感想とか考えたこととか。

最も重要だと感じた部分は、フロー情報だけではなく、息の長いストック情報を適切な形で提供することでオーソリティ(安定した)サイトになるということです。フロー・ストック情報、それをコンテンツとして落としこむ際の3つの型については、本の中で詳細に説明されています。

なぜ、オーソリティサイトがいいのかというと、3つの型のうち完結型・ツール型の2つのコンテンツを作ることでリピーターが増えやすくなるからです。もちろん信頼される内容というのうが前提ですが。実は、自分のブログやサイトのアクセス数が安定しているページを確認すると、この完結型・ツール型であることがほとんどなのです。

つまり本書は、信頼されるコンテツを作ることでリピーターが増える理由を明確にし、理想的なWEBサイトの形を提示してくれる本といえます。また、その過程で障害となるライバルサイトへの対処方法もランチェスター理論を軸に学ぶことができます。この視点の話は、一般的な本ではあまり見かけたことがありません。実際にトライアンドエラーを繰り返してきたから書ける内容だと思います。

ただ実行するのは簡単ではありません。3つのコンテツタイプを揃えた理想形にもっていくには、それなりの経験や労力が必要でしょう。個人でつくり上げるとしたら、1~2年かけて取り組むイメージです。そこで、本書ではミニサイトからはじめようと提案しています。

それでも大変そう、HTML面倒そうという人もいるかもしれません。そういう人には、ブログの目次作成をおすすめします。この本を読まれる人であれば、すでにブログを書かれていると思います。過去の記事の中から、ストック情報としてまとめられる記事がないか探してみるのです。

思い浮かんだら、読んで欲しい順番や簡単な解説を交えて目次を作り、それを記事としてアップします。目次からリンクした個別ページには、「目次へ戻るボタン」を付ければ即席のストック型コンテンツが出来上がります。あとはサイドバーに、その目次へのリンクを付ければ完成。これをするだけでも、ブログをストック型に寄せることできます

いつも読んでいるブログを確認してみてください。カテゴリやTAG機能を使ってストック情報として見せる工夫があったりしないでしょうか?この本に書かれていることを読みながらチェックしてみると新しい発見があるかもしれません。

ところで、なぜWEBサイト運営の根幹にかかわるノウハウをa-kiさんは本にされたのでしょうか。そのあたりも、ミームという言葉とともにあとがきで書かれています。今回、素人仕事ながら表紙をデザインをお手伝いさせていただいたのは、この部分に共感したからです。少し大げさかもしれませんが、この電子書籍を読むことで愛されるオーソリティーサイトを作る人が増え、WEBが良い方向へ向かえばいいなと思います。
2016年8月17日水曜日

電子書籍の表紙を作った03
表紙の方向性まとめ

電子書籍の表紙を作るために、持っている知識をもとに、電子書籍の表紙に何が必要か考えたのが前回でした。今回は、売り場であるAmazonを確認しつつ、考えたことを現実にすりあわせていきます。

電子書籍の表紙について前回アウトプットしたのは次の3つでした。
  1. 目立つ表紙・内容が伝わる表紙は重要だが、紙の本と比べると寄与度は低いかもしれない。
  2. Amazonのランキング・レビュー、外部サイトでの告知が重要。
  3. Amazonのコーポレートカラーを取り入れた自然物をモチーフにするのがよいのではないか。
1で寄与度が低いと仮定していますが、デザイン不要という意味ではありません。ピンクや黄色の配色、またはギャップを狙って関係のない写真を配置するなどして、過度に目立たたせる必要はないだろうという意味です。

3はデザインのことを言っていますが、その目的は2の販売促進につなげるためです。まとめると、今回は、レビューを書いてくれる人に信頼される・共感されるデザインであることが条件です。

ここまで何時間かを費やしたわけですが、出てきた目標が信頼される・共感されるデザインというフツーの目標になりました。フツーではありますが、もちろんアウトプットが無駄だったわけではありません。

言葉にするのが難しいのですが、何かを作る時は軸のようなものが自分の中に必要です。打ち合わせや選択で迷った時に、この軸「頼される・共感されるデザイン」と照らし合わせて決断していきます。

仮に思いつきで最初に頼される・共感されるデザインというのがでてきても、それは軸にはなりません。ある程度、自分の頭の中でぐるぐる回してはじめて軸になると考えています。もちろん、毎回これでは時間が足らなくなります。自分が興味があって勉強したいことや、成功させいたい初めての仕事の時だけ行うようにしています。



>電子書籍の表紙を作った04 イメージ作り

>表紙を作った本のレビュー





2016年8月15日月曜日

電子書籍の表紙を作った02
持っている知識でアウトプットしてみる編

電子書籍の表紙を作るといっても、はじめての経験です。さいわい、データのお渡しまで2週間ほどあります。はじめてのこと…とはいっても、電子書籍の中身は長年取り組まれてきたライフワークのノウハウを凝縮してまとめた内容です。せっかく声をかけていただいたのですから、少しでも結果に貢献できるよう準備しないといけません。そこで、作業に取り掛かる前に自分が持っている知識を整理して軽くアウトプットすることからはじめました。

最初に本やWEBを見て周ってインプットから入るのもいいのですが、今回は先に整理しつつ軽くアウトプットすることからはじめます。アウトプットといっても思いつたこと文字していく程度の軽いものです。こういう時は、twitterを使い140文字のツイート×3回ぐらいで1テーマをまとめるのが好きです。

以下、twitterで実際にアウトプットとして書いたものです。


紙の本と電子書籍の違いから出発

紙の本と電子書籍の最も大きな違いは、その売り場にある。紙の本は書店の店頭とAmazonなどのWEB上の書店が主戦場。電子書籍はWEB上の書店が主で店頭売り場は考慮しなくていい。WEB上の本レビューやkindleやスマホの端末上も主戦場だが、これはどちらも同じ。 
紙の本はライバルがひしめく売り場で、手に取ってもらわなければならず、そのため目立つことが求められてきた。そのため、ピンクの表紙や真っ黒の表紙を採用してヒットした本もある。著者が無名で実績がなければ、店頭に数日以内に撤去されるから切実なのだ。 
電子書籍は撤去される心配はないが、まったく誰の目にもとまらない状態にはなりえる。紙の本でいうところの倉庫で眠った状態だ。しかも、こういった本は今後も増える続けるため、読む価値のある本を選別する仕組みやレビュアーの存在が重要になっていくと思われる。


販売のための工夫について

電子書籍の売れ行きに関しては、著者の知名度やAmazonランキングに食い込めるか(最初に一気に売れるか)が重要とされているので、初回購入特典をつけるパターン多い。これは、初期のころからそうだが、どちらかというとAmazonハック的なニュアンスが漂う。

合わせて、巻末に自サイトへの誘導があったり、レビューのお願いがあったりと、後につなげる工夫が目立つ。個人的には、内容がよかった電子本の著者サイトが書いてあれば必ず訪れるが、そこに買った本の内容がブログ記事としてあったりすると殺意を覚える(笑 

逆にフォローアップが手厚かったり、関連本・サイトへのリンクがあったりするとブックマークする。そういう意味では、電子書籍の表紙は、紙の本ほど販売促進の機能は持たせなくてもいい。当然、適当なデザインはだめだが、著しく販売促進に傾かなくてもいい。


表紙のデザインについて


デビュー作の電子書籍で、どのようなビジュアルするか問題。一般的には、男の子は青、女の子は赤が好きいわれているが、そうではなく育った環境の影響が大きいとする説もあり(もしくはその2つとも)どう捉えればいいのか迷う。右半分赤、左半分青の表紙で押した通したい気もする。
進化心理学では、男が青がすきなのは、狩りが仕事であったころの名残りと説明されることがある。男→狩り←空を見て天候をはかる 女→木の実採取←熟れた赤色をみつける 同時に自分が好きなもの(母校の旗とかサービスのロゴ色)も自然と好きになるらしい。
また、山・緑・川・生物なども好まれる。以上から青系・赤系・販売サービスのコーポレートカラーを使い、自然物のイラストをあしらったものがデビュー作の表紙に良いと考えられる。ただし、没個性にもなりえるので、他の本に埋もれない雰囲気は出していきたい。 

このアウトプットを書いた時点では、頭の中で考えただけの仮説以前の想像のようなものです。この後、実際にAmzazonで販売されている電子書籍を確認したり、関連書籍やWEBで体験として書かれていることを読みつつ、現実とすり合わせをおこないます。



>電子書籍の表紙を作った03表紙の方向性まとめ

>表紙を作った本のレビュー




2016年8月12日金曜日

電子書籍の表紙を作った01 はじまり編

電子書籍の表紙を作ることになった。

a-kiさん:
それより、105さん表紙のデザインしてもらえませんか? 
105(マルゴ):
おもしろそー、たいへんそー、やりますー。
デザインの仕事やったことないけど(;・∀・)


ブルースギターのサイトを作ってるa-kiさんは、WEBサイト作成つながりで仲良くしてもらってる昔からのお友達だ。そのa-kiさんがWEBサイト構築のセミナーをされるとということで聴きに行ったのが2015年。10年以上かけて培ったノウハウをまとめた内容で、情報サイトを上手に作り上げるエッセンが詰まったセミナーだった。当日は数十人規模の部屋が超満員で、a-kiさんが遠い人になったように感じたけれど、セミナー後のa-kiさんは、いつものa-kiさんだったのでホッとしたものだ(あたりまえかw)。

その内容を電子書籍にしようという話になったのが2016年の7月。たまたま某SNS内で、その電子書籍化の日記を読んでいた自分がコメントしたところ、最初の会話↑となりました。死んだ爺さまが言ってたっけ・・・安請け合いは怪我のもとって。

でも、おもしろそうじゃないですか。10数年かけて貯め込んだライフワークのようなノウハウを形にした電子ブックの表紙を作るなんて。こういう、おもしろそうと感じたことは損得抜きでのっかるにかぎります。おもしろそうと感じたことは、後に自身の血肉になりますし、人生の中でそう何度もあるわけではありません。でも、死んだ爺さまが言ってたっけ・・・安請け合いは怪我のもとって。

ということで、はじめて電子書籍の表紙を作ることになりました。電子書籍を作る際に考えたこと、調べたことなど、ここに記録しておきたいとおもいます。なお、どういう思考で作ったかということが中心で、画像ソフトの使い方などは記録していませんの悪しからず。


>電子書籍の表紙を作った02 持っている知識でアウトプット

>表紙を作った本のレビュー





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